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■小説・読み物(101-110)


No.107
■Melodies of Life(後篇)投稿者:無頼 

「はぁ…はぁ…ふぅ…はぁ…はぁ…」
マリンの顔は苦痛に歪み、汗でびっしょりと濡れていた。
漏れる吐息にも苦痛が滲んでいた。
「頑張れ! 頑張れ、マリン…!」
「マリンちゃん、頑張って…!」
彼女の苦しい呼吸と共に、
苦しむ彼女の手を握り続けるパーシヴァルと、
その隣に付き添うパーシヴァルの母の、二人の懸命に励ます声が繰り返される。
「はぁ…はぁ…大丈夫…ふぅ…はぁ…俺…最後まで頑張るから…」
夫に手を握り返すと共に、マリンは夫と義母に笑顔を向けた。
その表情には、依然苦痛が滲み出ている事に変わりは無かったが、
確かな力強さ、そして辛さだけではない、別の感情が強く宿っていた。
(マリン…!)
妻の返事に応えるように、パーシヴァルはもう一度、彼女の手を強く握り返した。



【Melodies of Life (後篇)】



マリンが産気づき、お産が始まってから、
もうじきに一日の半分近くの時間が経過しようとしていた。
仲間達との再会の時を楽しみ、昼食を前にしてのお茶会の最中、
彼女は産気づいた。
それからすぐに、パーシヴァルの両親はお医者様を呼び、
急いで彼女のお産を助ける準備を始めた。
マリンはすぐに夫婦の寝室にあるベッドに寝かされ、
その隣で、パーシヴァルが付きっきりで彼女を見守り、
彼も妻を看護すると共に、言葉で励まし続けていた。
やがてお医者様と助産婦さん達が到着。
パーシヴァル、パーシヴァルの両親、お手伝いさん達、
そしてユウ達のおかげもあって、お産の準備はすぐに整い、
後は無事に赤ちゃんが生まれてくるのを待つのみとなった。





「マリンさんも赤ちゃんも、大丈夫かな…?
 二人とも、無事だといいけど…」
「大丈夫よ!絶対!」
「ああ、お医者様達も付いているし、
それにパーシヴァルもお母さんもずっと傍にいる。
心配する事は無いさ、ヒカル。」
不安そうに呟いたヒカルに、ユイとユウが優しく声をかける。
既にこの日、幾度となく繰り返されたやり取り。
――心配なのは、心配の言葉を口にしたヒカルだけでなく、
励ましたユイやユウも、アケチやテネジーも同じだった。
ここにいる誰もが、
その胸中は人生で初めてのお産を迎えている仲間の事への心配でいっぱいだった。
「経産婦さんの出産に比べて、初産は時間がかかりますからね…。
 丸二日、三日かかる事もおかしくはありません…。」
アケチはそう言って一度視線を室内に掛かった時計に向けた。
時計の大針は、すぐに11時を指そうとしているところだった。
「…今は、早く無事に産まれてくる事を祈るしかないんですね…。」
テネジーの言う通り、今はユウ達に出来る事は、
マリンの出産が無事に終わる事を、
そして赤ちゃんが無事に産まれてくる事を祈るばかりだった。

「夜分遅くまでマリン君と赤ちゃんの為に、ありがとうございます。
 本当に本日はお世話になりまして…。改めて、お礼を言わせてください。」
同室していたパーシヴァルの父が、ユウ達に深々と頭を下げる。
「いえいえ、そんな。こちらこそ…」
一同で共にお辞儀を返したところで、ユウが言葉を続ける。
「…おとうさん、俺達、もう少し、お邪魔させてもらっていてもよろしいでしょうか…?」
翌日に、ユイ達はアブニール社の仕事等の件で、
この町の企業の方々との面会に臨む予定を控えていた。
身体の事を考えると予約してある宿に戻って身体を休めるべきでもあるのだが、
今は誰もそうしたいとは思っていなかった。
夕刻までの時点で、五人は手伝える事は何でもしようと努めた。
もう手伝える事は無くなり、
今は五人とも、ここで赤ちゃんが無事に産まれてくるのを待つだけ。
仕事は午後から。
仕事は絶対に疎かにはしない。してはいけない。
最低限の睡眠時間だけは確保しなくてはならない。
だけど、それはまだもう少し後でいい。
今はただ、目の前のマリンのお産が心配だった。
時間が許すギリギリまで、ここで待ちたい。五人全員がそう願っていた。

「…ありがとうございます。
 …本当にパーシヴァルとマリン君は、いい友人を持ちました…。」
パーシヴァルの父は、もう一度ユウ達に、心からの感謝の言葉を述べた。





「はぁ…はぁ…なぁ…」
「何だ?」
苦しそうに吐息を漏らし続けながら、マリンはパーシヴァルに問いかける。
「赤ちゃんを産むって…はぁ…こんなに…ふぅ…痛い事だったんだな…」
パーシヴァルの母さんも。イーベルさんやヒトミさん達も。
世界中の子供を持つ母親達も。
そして、俺の母さんも。
みんな、みんな、こうやってお腹を痛めて、赤ちゃんを産んだんだ―。

「ごめんな…言葉で励まして、手を握ってやる事しかできなくて…」
わかっている。
妻の出産に際して、夫は本当に限られた範囲内でしか、妻の助けを起こせない。
それがわかっていても、
目の前で陣痛の痛みに苦しみ、それに必死に耐えるマリンの姿を前に、
パーシヴァルは自身の無力さを痛感せずにはいられなかった。
彼女に痛い想いをさせまいと、辛い想いをさせまいと…
彼女を守ると、そう誓ったのに。
どうあっても、こればかりはできない事だと理解していても、
パーシヴァルは心に痛いものを感じずにはいられなかった。

「謝るな…はぁ…はぁ…お前が…ふぅ…
 傍にいてくれる…はぁ…はぁ…それだけで…はぁ…はぁ…嬉しいから…」
「マリン…」
苦しさに呻きながら、マリンはまた夫に笑顔を向けた。
そう、わかっている。
彼の想いも。辛さも。
だけど、それでよかった。充分すぎた。
最愛の夫が、すぐ傍にいる…。
休まずずっと傍にいてくれて、ずっと手を握って、ずっと励ましてくれて…。
彼の優しさが、愛情が、ずっと自分を助けてくれている。
嬉しくないわけがなかった。
パーシヴァルは、今この瞬間も、マリンを救い続けていた…。

それに、陣痛の痛みは確かに苦しくて辛いものだけど、
それは、不幸なものではなかった。
この痛みは、生まれてくる新しい命の鼓動そのもの。
痛みに耐えきったその先に、新しい家族との出会いが待っているのだから。


「~~~~~~~~~!!!」
「マリン頑張れ…! マリン…! マリン…!!」

激しくなる痛み。
それは、いよいよ「その時」が近付いている事を意味していた。
今まで感じた事のない痛みに、マリンの意識は朦朧とする。
それでも、意識が朦朧とし、薄れていく間にも、彼女ははっきりと感じ続けていた。
繋がる手。そこから伝わる、力強く、優しい温もり。
そして、必死に自分を励ます声。
それは、夫の、義母の、お医者様達の声。そして――。


頑張るから、最後まで。
――だから、あなたも頑張って――。
元気に生まれてきてくれると、信じてる―。


おぎゃあ! おぎゃあ! おぎゃあ!
――ほら、聞こえてきた。
新しい命の声が。
命の歌が――。


「おぎゃあ! おぎゃあ! おぎゃあ!」
「マリン…! 生まれたぞ、マリン…!」
「元気な女の子よ! マリンちゃん!」
はっきり聞こえた。
元気な産声と、喜びに溢れた夫と義母達の声。
「…生まれたんだ…」
そして、はっきりと見た。
目の前で、元気よく手足を動かしながら大声で泣く、
自分とへその緒で繋がった赤ちゃんの姿を。
そう、自分とパーシヴァルの子供の姿を。
「おめでとう、マリンちゃん!」
「本当に…よく…頑張ったな…。」
「うん…。ありがとう…。」
「おめでとうございます。…お母さん…」
助産婦さんに促されて、マリンは手を伸ばす。
生まれたばかりの新しい命は泣き止む事無く、
ますますその元気を増すように泣き、身体を動かしていた。
元気な小さな身体を、マリンはゆっくりと、はだけた胸元に抱き寄せる。
「大丈夫だよ…。怖くない…怖くないよ…。」
静かにそう囁きかけて、小さな命を優しく抱き締める。
素肌を通して、生まれたばかりの子供のぬくもりと、命の鼓動が伝わってくる。
「赤ちゃん…。俺と、パーシヴァルの赤ちゃん…。」
胸に抱く我が子を見つめるマリンの目元には、熱い涙が滲んでいた。
それは、すぐに彼女の頬を伝う。
その顔は、笑っていた。
幸せいっぱいの笑顔で。泣いて、笑っていた。
母子の姿を優しく見守るパーシヴァルと彼の義母の目元にも、
マリンと同じように涙が滲む。
とめどなく溢れてくる涙は、しばらく止む事は無かった。

――父さん、母さん、シュネー先生。赤ちゃん、無事に産まれたよ。
――俺、お母さんになったよ!





マリンとパーシヴァルの赤ちゃんが無事に産まれて、分娩第3期も終わり、
母子の状態も健康のまま落ち着いたところで、
マリンやパーシヴァルの希望もあり、
応接室でマリンのお産が無事に終わるのを祈り、待っていたユウ達が、
マリンと赤ちゃんのいる寝室に招かれる事になった。
パーシヴァルの父親と一緒に、ずっと待っていたユウ達。
マリンが無事に出産した報は、すぐに彼等にも伝えられており、
その時、応接室にも喜びの歓声が満ち溢れた。
みんなすぐに新しく生まれたばかりの「親子」に会いに行きたいばかりだったが、
母子の状態が落ち着くまで、それを我慢。
夜遅くの疲れなど、彼等には何の問題も無かった。
そんな彼等が母子のいる寝室に向かったのは、
時刻は深夜の2時になろうとしている時だった。
(ちなみにパーシヴァルの父は一足先に
寝室にいる妻と息子夫婦、そして孫にちょっと会いに行きました。)


「改めておめでとう、マリン君。パーシヴァルも母さんも、お疲れ様。」
「ありがとう、お義父さん。」
「さぁ、皆さんも…」
「ありがとうございます…」
パーシヴァルの父に促されて、ユウ達もすぐ前へ。
「マリン、長い間本当にお疲れ様。そして、本当におめでとう!」
「おめでとう!」
「おめでとう!」
胸に赤ちゃんを抱くマリンの姿を目の前に、ユウ達の顔にも一層喜びの笑みが広がる。
そして湧き起こる、いくつもの祝福の声。
「ありがとう、みんな。」
マリンの顔にはまだ出産の疲れが残っていたが、その笑顔は、幸せに満ち溢れていた。
「パーシヴァルも、おめでとう!」
「もうこれで、パーシヴァル君も立派なお父さんの仲間入りだね!」
「ああ…ありがとう、みんな。」
パーシヴァルの表情もまた、マリンと同じだった。
彼もまた、母と共にずっとマリンのお産に付き添っていたのだ。
その疲れは表情にも残っていたが、やはり幸せな笑顔が広がっていた。
そして、五人の視線はマリンの胸に抱かれる、小さな命に。
「この子が、マリンさんとパーシヴァル君の…」
「うん。かわいいだろ…?
 さっきまでは起きていたんだけど、
おっぱい飲み終わったら、すぐに寝ちゃったんだ。」
五人は静かに、母の胸に抱かれてすやすやと眠る赤ちゃんの寝顔を見守る。
生まれたばかりの、小さな小さな、新しい命。
穏やかな寝顔で眠る赤ちゃんの表情は、安堵に満ちていて、笑っているようにも見えた。
見ているだけで心にあたたかく優しいものが満ちていく、かわいらしい寝顔。
幸せの風が、五人の心にも吹く。
「みんな…本当に…ありがとうな…。」
微笑ましく赤ちゃんを見守る仲間達に対し、マリンはもう一度、感謝の言葉を述べた。
「みんなにもこの子の事を祝ってもらえて、俺、本当に嬉しいよ…。
 この子に会えたのは…パーシヴァルに会えたおかげで…
 みんなにも会えたおかげだよ…。」
マリンの声には、やがて涙の色が滲み、彼女の目元にも、再び涙が潤んでいた。
「俺からも…礼を言わせてほしい。みんな、本当にありがとう。」
パーシヴァルの目元にも、うっすらと涙が滲んでいた。

パーシヴァルとマリン。
いくつもの出会いを、仲間達との出会いを経て、
いくつもの出来事を経て、二人の運命は重なった。
そして、今ここに、二人は新しい出会いを果たした。
二人と血の繋がった、新しい家族との出会い。
新しい家族が、今ここに生まれたのだ。

(パーシヴァル…マリン…。本当に、良かったな…)
仲間の幸せは、自分達にとっても幸せな事だった。
新しい幸せを掴んだ二人を、ユウ達は心から祝福した。
あの「謳われぬ戦争」の頃から、ずっと二人の仲を応援していた仲間達だったが、
二人は遂に結婚を経て、最愛の子供を手に入れた。
幸せな家族の姿に、自分達も幸せを感じずにはいられなかった。
気付けば、パーシヴァルの母も、ユイ、ヒカル、テネジー達も、
目元に涙を浮かべ、貰い泣きの涙を流していた。
マリンの壮絶な過去。
それはパーシヴァルや仲間達、パーシヴァルの両親にとっても周知の事実。
一時には女性としての尊厳をも踏み躙られ、奪われていた彼女は、
今、女性としての最高の幸せを掴んでいた。
だからこそ、同じ女性である彼女達には、男性陣以上に感じ、思うところもあった。
(本当に…おめでとう…! マリンさん…!)

いくつもの涙が、流れる。
それは全て、喜びと幸せに満ち溢れた、あたたかい涙だった――。





んく。んく。んく。んく。
静かな寝室に、かわいらしい音が規則正しいリズムを刻み、木霊する。
「…おいしい…?」
マリンははだけた胸元に抱く愛娘に、そっと優しく語りかける。
まだ目を開けていない赤ちゃんは、母の露わになった豊かなあたたかい乳房に抱き着き、
甘い食事にありついていた。
「…いっぱい飲んで、大きく元気に育つんだぞ(はぁと)」
母の優しい眼差しが、赤ちゃんを見つめる。
赤ちゃんにとって、お母さんの胸は世界で一番あたたかい場所。
赤ちゃんにとって、今の時間は、まさに至福の時間。
そして、それはお母さんにとっても同じ。
母乳の授乳は、赤ちゃんに栄養を与えるだけでなく、
あたたかい愛情を与え、子供との絆を育む、母子の大事な時間。
母乳、乳房と素肌のあたたかさと感触、声。
全てが、赤ちゃんに母の愛情を伝え、与えるもの。
母子の愛情が最も通じ合う、あたたかい時間。

「おっぱい、いっぱい出てるみたいだな。」
「うん。よかったよ、すぐに赤ちゃんにいっぱい飲ませる事ができて…」
そして、母子をあたたかく見守る優しい眼差しもそこにはあった。
一睡する事無く、妻と生まれたばかりの愛娘に付き添うパーシヴァル。
愛娘の誕生の喜びに、疲労は既に完全に吹き飛んでしまった様子だった。

窓から見える水平線には、既にうっすらと陽の光が滲んでいた。

ユウ達五人は一度宿に戻る事になり、
パーシヴァルの両親も息子家族を気遣い、パーシヴァル・マリン夫婦の寝室には、
若夫婦と、生まれたばかりの赤ちゃんの、三人だけが残されていた。
新しい両親と子だけの、初めての時間だった。

「身体、大丈夫か?」
「うん。疲れていないと言ったら嘘になるけど…不思議と楽な気分だ。
 そんなに眠くもないよ。……んっ…」
再びマリンの視点が愛娘に移る。
こちら側の方はもう飲み終えたみたいだな。
そう判断したマリンは愛娘の口を左の乳房から離すと、
「はいはい、こっちも召し上がれ(はぁと)」
抱く赤ちゃんの向きを変えて、今度は右の乳房にその小さな口を寄せる。
赤ちゃんはすぐに口を開くと、再び元気よく、母親の乳房に吸い付く。
「んっ…おなかいっぱいになるまで飲むんだぞ…?」
優しい眼差しで愛娘を見守り続けながら、
やがてマリンはベッドの隣に腰掛ける夫に静かに語りかける。
「不思議だよ。
 この子におっぱい吸ってもらって、身体の疲れまで無くなっていくみたいだ…。」
「なんだったら俺も吸ってやろうか?そうすれば更に疲れがとれるんじゃ…」
「却下。このおっぱいは今は赤ちゃんだけのものだぞ。」
「嘘嘘。冗談で言っただけだ。」
砕けてそう言いながらも、パーシヴァルの優しい眼差しは、
マリンに、そして愛娘へと注がれ続けていた。
マリンも、愛娘を見守り続けながらも、その優しい眼差しを夫に向ける。
愛情に溢れた笑みは、彼にも注がれていた。


「…ぁ…」
「マリン…?」
愛娘への授乳を続けるマリンの表情が、声色が変化した事を、
パーシヴァルは聞き逃す事は無かった。
「ごめん、また涙出てきちゃった…」
すぐにハンカチを示すと、マリンは頷いた。
パーシヴァルはそっと妻の目元を拭う。
「…マリン、何で赤ちゃんは生まれた時に泣くと思う…?」
「…科学的な理由は、ずっと前にお前に教えてもらったな。」

(赤ちゃんが生まれた時に泣く理由の説。
子宮の中にいる頃の赤ちゃんは肺呼吸をせず、
へその緒でお母さんの身体から直接栄養をもらっていますが、
出産でお母さんのお腹の中から外に出て、空気に触れる事で
赤ちゃんは肺呼吸を始めます。
大声で泣くのは、生まれたばかりの赤ちゃんにとって大きい運動で、
泣くことで、肺の機能を活性化させて、酸素を身体にたくさん取り入れる為…
 とも言われています)

「ああ。だが、それ以外の理由があると俺も思っている。
 …お前は、どんな理由だと思う。」
「…不安で、怖いから…?
 それまでずっとお母さんのお腹の中が赤ちゃんにとっての世界の全てだったのに、
 お母さんにずっと守ってもらっていたのに、
 そこを出て、いきなり知らない世界に出てきて、
やっぱりそれで不安で怖いから、とか…」
「…それもあると思う…。
だが、それだけじゃないんじゃないかな。
俺は、こうも考えている。
…不安だけど、同時に、嬉しいから、じゃないかなって…」
「嬉しいから…?」
「ああ…。
 …不安な事もいっぱいあるけど、
 楽しい事、幸せな事だって、この世界にいっぱいあるじゃないか。
 人はそれを求めて…無限の可能性を持って生まれてきて、
 この世界を生きて、創り続けてきたんだ。
 …この世界で生きる事は、怖いけど、嬉しい事だって、
 赤ちゃんは…それを本能で知っているんだと思う。
 それに、たくさんの出会いだって待ってる。
 嬉しくない出会いだっていっぱいあるだろうけど、
 嬉しい出会いだって、必ずたくさん待ってる。
 俺が親父やお袋と、みんなと、そして、お前やこの子と出会えたように。」
「パーシヴァル…」
パーシヴァルは愛娘に視線を落とし、そっとその身体を優しく撫でる。
「怖い事や、不安な事も、確かにいっぱいある…。」
そう、マリンがかつて経験したように。
消し去れない、悲しい過去。
それは彼女自身にとってだけでなく、パーシヴァルにとっても、辛く、悲しい事実。
パーシヴァルの声色が、僅かに曇る。
「だけど…嬉しい事や、楽しい事も、いっぱいある。
人は辛い事からも立ち上って、幸せを掴む事ができるんだ。
人は、生まれた時からどこかでそれを知ってるのかもしれない…。」
そう、二人ができたように。
「あくまでも俺の考えだけど、俺はそう考えてる。
 赤ちゃんはこの世界に生まれてきて、
 怖くて、そして、嬉しくて泣くんだって。」
そこまで言い終えて、パーシヴァルは優しく妻の肩を抱いた。
「俺、この世界に生まれてこれて、本当に良かったって思ってる。
 お前にも、この子にも会えたからな…。」
優しいパーシヴァルの眼差しに、マリンも向き合う。
その目には、再びとめどなく涙が溢れ、頬を雫が伝っていた。
「俺だって…はっきり言えるよ。この世界に生まれてこれて良かったって…。
 俺も…この世界に生まれなきゃ、みんなに、そしてお前にも、この子にも会えなかったからな…。」
辛い事も、悲しい事も、過去に数えきれないほど経験してきた。
けれど、マリンはこの世界で生きていく事を一切後悔していない。
この世界で、たくさんの大切な人達に、
そして、愛する人に巡り会う事が出来たから…。
幸せをその手に掴む事が出来たから…。
「絶対に、幸せにしような、この子を…」
「ああ、この子の幸せを守り、導くのも、俺達の役目だ。
 守ろうな、何があっても、絶対に…」
「…うん…。」
マリンも、忘れていない。
幼い日々の幸せが、ずっと両親に守られ、導かれていた事を。
シュネー先生が、絶望の淵にあった自分を助けてくれて、
幸せをもらい、守ってもらえた事を。
そして仲間達と、パーシヴァルと出会い、
彼と共に幸せを掴み、今の未来を得たことを。
パーシヴァルも、マリンも、たくさんの人達に幸せに導かれ、守られ、
そして二人で一緒に二人の幸せを目指し、それを手に入れた。
だから、今度は…
「今度は、俺達がこの子の幸せを守り、導く番なんだな…。」
「ああ…。そして、この子だけじゃない…。お前の幸せを導き、守るのも、俺の役目だ。」
「パーシヴァル…」
「探そうな、これからも。
この世界で、俺達みんなで、楽しい事を、幸せな事を探して、
もっともっと、幸せになろう…!」
「…うん…!」
頷くと、マリンは目を閉じて、そっと唇を寄せて…
パーシヴァルもそれに応えて、目を閉じると、彼女に唇を寄せて…
母の胸を抱き、甘いミルクを元気よく飲む赤ちゃんの頭上で、
夫婦は、ミルクにも負けないぐらいの甘い口付けを交わし合う―。

辛い事、悲しい事。いくつものそれらを乗り越えて、二人は今を生きている。
幸せな現在(いま)を。
信じてる。
これからも、どんなに辛い事があっても、必ず断ち上がる事が出来て、
最後は必ず幸せを掴むことができると。
愛しい彼と、彼女と一緒なら、絶対できるって…!





「みんな、本当に、色々ありがとな。」
「元気でな。他のみんなにもよろしく。」
「ああ、三人もな。頑張れよ、お父さん、お母さん。」
同日の夕刻、ユウ達五人は、無事にパライソでの仕事を終えて、
再びブランシェへと飛び立つ事になった。

マリンの出産が終わり、夜が明けて。
マリンの出産の報は町の人達にもすぐに知れる事になり、
たくさんの親しい人達が、パーシヴァル達の自宅に祝福に訪れた。
その中には、プロフェッサー・クロノやその助手のジョン、
レーヴェ財閥会長のイオにその秘書のシアン、それにミソラ達の姿もあった。
ユウ達も午前中に一度訪れ、無事に仕事を終えた後にももう一度パーシヴァル達を訪問。
ギリギリまで時間を過ごしたところで、彼等もこの町を発つ時間となった。

「赤ちゃんも、またね!」
「名前が決まったら、また僕達にも教えてくださいね。」
「ああ、すぐに手紙を送らせてもらうよ。そっちも仕事、頑張って…!」
「はい…! 子育て、頑張ってくださいね!」
「ああ…!アケチも子作り頑張れよ!」
「あ、ああ…頑張るとも…。」


「またな、みんな!」
「また会える日を楽しみにしてるぞ!」
「俺達もだ! 家族みんなで、元気にな!」

別れの時間が終わり、鉄の鯨は再び飛翔し、東の空へと飛び立っていった。

「行っちゃったな、みんな。」
「ああ…」
飛び去るファッティホエール号の後ろ姿を見つめながら、夫婦は寂しそうに呟く。
「俺達、本当にたくさんの人達に助けられて、見守られてるんだな…。」
「うん…。改めて思ったよ…。俺達、本当に幸せ者だって…。」
誰からもその結婚を祝福された二人。
そして、二人の新しい家族の誕生を、両親が、仲間達が、街の人達が、みんな祝福してくれた…。
人々のあたたかい想いの環が、新しい家族を包み込んでくれた…。
「今度は、俺達が…」
「この子を幸せにする番だ…。」
すやすやとマリンの胸に抱かれて眠る愛娘を見つめて、二人はまた、微笑み合う。
「頑張ろうぜ、お母さん。」
「頑張ろうな、お父さん。」
「…帰ろうか、俺達の家に。」
「うん…さぁ、帰ろうか、赤ちゃん。」
若い新米の父親と母親は、歩き出す。
あたたかい、我が家に向かって。

「明日も、家族みんなで幸せな一日になるといいな。」
「そうだな…。こんな日が続くといいな。ずっと…ずっと…続くといいな。」
そして、光差す、新しい幸せの未来に向かって――。


今日もパライソの町には、たくさんの真紅のカーネーションの花が揺れている。
「母性」を象徴するその花は、新しい家族の誕生を祝福するように、
いつまでも、いつまでも、美しく咲いていた――。



おしまい



No.106
■Melodies of Life(前篇)投稿者:無頼 

少女は、泣いていた。
少女の前には、彼女の前から消えていく三人の大人の姿があった。
二人の女性と、一人の男性。
何れも、少女にとって、とても大切な人で、愛していた人、だった―。
―行かないで!―
涙に濡れた少女の声。
少女は気丈だった。
どんなに辛い事があっても、人前では涙を見せまいとする、そんな子だった。
彼女の前の三人は、その少女の涙を知る、数少ない人物だった。
けれど、三人の男女は、そこに足を留める事はできなかった。
行かなくては、いけなかったのだ。
もう、彼ら三人は、少女とは住む世界が異なってしまったから。
理不尽な運命によって、少女と引き離されてしまったために。
ずっと、一緒だったのに――。

――あなたは、幸せになって――

やがて、三人の姿は霧散し、完全に少女の前から消えて無くなってしまった。
泣き崩れる少女。
少女の意識が絶望に沈み、
目の前の世界から色が、音が、あたたかさが失われていこうとした時。

どこからともなく、その声は聴こえてきた。
それは、歌声だった。
あたたかさと、優しさに満ち溢れた歌声。
それは、絶望に沈もうとした少女の心を踏み留める。
―あたたかい―
心が、優しいぬくもりに抱かれる。
いや、心だけではない。
その身体も、ぬくもりに抱き締められていた。
ぬくもりに抱き締められると共に、
彼女は自分の中に、新たなるぬくもりが生まれるのを感じた。
自分を抱き締めるぬくもりと、自分の中に新たに生まれたぬくもり。
ぬくもりが、彼女の心から一瞬消えかかった想いを蘇らせる。
それは、幸せの想い。

少女は、もう不幸ではなかった。
想いが蘇ると共に、少女の意識は、この世界から、彼女があるべき世界へと目覚める。





「ん…」
ぼんやりと意識を覚醒させたマリンが最初に目にしたのは、
カーテンの隙間から室内に差し込む、柔らかい月の灯りだった。
先程の「夢」の中と同じように、彼女の身体は、優しいぬくもりに抱かれていた。
少し首を捩ると、目が合った。
彼女の身体を優しく抱き締める、夫の目と。
「…目、覚めたのか。」
「…うん。」
頬をそっと指でなぞる。
あたたかく濡れた感触。
「…ありがとう。」
彼女が辛く悲しい夢に苛まれた時、いつも夫はこうして優しく抱き締めて、彼女を救ってくれる。
「…ごめんな、また泣いてしまって…」
「気にするな。泣きたい時は、声を出して思い切り泣けばいいんだ。」
夫はそう言って、枕元のハンカチを手に取り、マリンの濡れた頬を優しく拭う。
「泣いてばかりじゃ、この子にも心配させちゃうよ。」
マリンはお腹を優しく撫でる。
大きくなったお腹。
そこには、新しい命が宿っている。
夫と育んだ、愛の結晶。
肉親を全て亡くした過去を持つ彼女に、
もうすぐ、自分の血を分けた、新しい家族が生まれる。
「ごめんな、お母さん、泣いちゃって…。」
「大丈夫だぞ。
 お前のお母さんは、たまに泣いちゃう事もあるけど、強いお母さんだからな。」
夫は左手を、お腹に手を添えるマリンの左手にそっと重ねると、
一緒に、お腹を優しく撫でた。
右手は、そのまま彼女のお腹に優しく触れる。
「お前の事も、お母さんの事も、俺がちゃんと守るから…
 だから、安心して生まれて来いよ…。」
「お母さんも、絶対にお前の事を守ってやるからな。
 元気に、生まれてきてくれよ。」
マリンのお腹の中の新しい命に囁きかけると、
二人はお互いの顔を見合わせ合い、優しく微笑み合う。
「…寝るか。明日、早いしな。」
「そうだな。……なぁ、一つ、お願いしていいか?」
「ん?」
「もう少し…このままでいてくれないかな。」
返事の代わりに、夫はマリンの頬にそっと口付けると、
彼女の身体を優しく抱き締めたまま、静かに歌を口ずさみ始める。
マリンから教わった、子守歌だった。





「おはよう、パーシヴァル。」
「起きたか、パーシヴァル。」
「うん、おはよう。」
「お義父さん、お義母さん、おはようございます。」
「マリンちゃんもおはよう!」
「おはよう、マリン君。」
翌朝、目覚めたパーシヴァルとマリンがリビングに向かうと、
パーシヴァルの両親は既に起床して着替えていた。
「マリン君、その子は今日には生まれてきてくれるかな?」
「それはまだわかりませんよ。元気に生まれてきてくれるのを願うばかりですよ。」
「そうね。私もそれを願うばかりだわ。」
そのやり取りは、
マリンが臨月を迎えてから、毎朝必ず交わされるようになった。
パーシヴァルの両親もまた、初孫の誕生の日を、
今か今か、と常々楽しみにしている。
「もう朝ご飯にする?」
「そうだな、お願いしようかな。」
「よし、母さん、朝食の準備だ。」
「あ、お義母さん、俺も手伝いますよ。」
「ダメダメ。マリンちゃんはもう臨月に入ってるんだから。
 ずっと前から言ってるでしょ。
 無理したら、お腹の赤ちゃんに良くないわ。
 私とパーシヴァルに任せて、マリンちゃんは休んでて。」
「…すいません、いつも気を遣わせちゃって…。」
「何言ってるの。あなたとお腹の赤ちゃんのためだもの。
 ほらほら、パーシヴァル、手伝って。」
「はいはい、今日も野菜洗いからでいいかな?」
「うん、お願い。」
「頑張れよー、二人とも。」
「…親父もたまには手伝えよ…。」

今日も、一家の新しい一日が始まる。





「本当に、いつ生まれてくるんだろうな?」
「もうすぐ、なのは確かだと思うけどな。
 臨月に入って、兆候も度々起こっているし…。」
朝食終えて一息休息したところで、
夫婦は車を出して、町の港に来ていた。
待ち人を、待つためだった。

田舎町であるパライソだが、
その美しい町の情景と周囲に広がる自然風景に惹かれて、
町を訪れる観光客の数は少なくない。
陸路を伝って来る者もいれば、海路、更には空路を使って町に来る者もいる。
数十メートルクラスの船舶も停泊可能な港を備え、
近隣に小規模ではあるが必要なものの備わった飛行場も所在する港地域は、
パライソの玄関口であり、最も賑わっている地域だ。

「そういえば…昨日の夜も、悪かったな。また助けてもらって。」
「そう何度も謝らなくていいんだぞ。夫婦だろ。」
待ち人を待つ二人は、港付近にある公園のベンチに腰かけて、
時折空を眺めつつ、静かな時間を過ごしていた。
「妊娠中に悲しみやすくなったり、涙が出やすくなるのは、
 妊婦さんにはよくある事だろ。
俺のお袋だって、俺がお腹の中にいた時はそうなったって言っていただろ。」
「うん…。」
所謂、マタニティブルー。
女性が妊娠中、出産後に、一時的に感情や精神状態が不安定になってしまう症状。
「赤ちゃんがもうすぐ生まれてくると思うと、
すごく楽しみで、嬉しくて、幸せだと思うのに…、
不安まで、一緒に大きくなってしまうんだ。
こんなに、幸せな事なのに、な…。」
「不安が大きくなるのは、俺も同じだよ。
 昨日の夜もああ言いはしたけど、それでも、
 俺なんかがいい父親になる事ができるのかって度々不安に思う。」
「なれるさ、お前なら。」
「そういうお前だって、絶対立派なお母さんになれると思うぞ。」
「昔から、ずっとそう言ってくれてるよな、お前。」
「そう信じているから、そう言ってるんだ。」
「そうか…。俺もそうだぞ。
俺だってお前がそうなれると信じているから、率直に言ってるんだが。」
そう。お互い、信じる事は同じだった。
「…ありがとうな。」
「…お前もな。」
少し照れて、お互いの頬が熱くなる。

(わかってるよ。お前が不安に思っている事…。)
そう、パーシヴァルわかっていた。
マリンが不安に思っている事。
それは、「親になる事」への不安だけじゃない。
今ある幸福を失う事への、恐怖。
過去に経験した、いくつもの辛く、悲しい出来事。
それは、一生消えないであろうトラウマを彼女の心に深く刻みつけ、
今もなお、彼女を苦しめている。
だからこそ、自分が守らなくちゃいけない。
彼女の夫として、
生まれてくる子供の父親として、
家族を愛する者として、
一人の男として、
彼女と、生まれてくる子供を…家族の幸せを守らなくてはならない。
誰よりも愛している人を、守りたい。絶対に。
それは、パーシヴァルが心に決めた、一生をかけて守り抜いていく、誓い。

「…!…なあ、聞こえて、こないか…?」
その声に、マリンは耳を澄ませ、意識を聴覚へと集中させる。
「…!うん、聞こえる。この音、間違いない。」
二人は共に、空を見上げた。
彼等は確かに聞いた。懐かしい音…声を。
その声は、東の空から近付いてくる。
空に、鯨が浮かんでいた。
鉄で出来た身体を持つ、「空飛ぶ鯨」は、ゆっくりとパライソの町へと近付いてくる。
「…来た…!」
その雄々しき姿を、パーシヴァルとマリンは、嬉しそうな表情を浮かべつつ見上げていた。

ファッティホエール号。
空族の存在がすでに過去の物と化し、大きく時代が変わりゆく現在も、
空族達が空を飛び廻っていた時代から飛び続けていた「鋼の鯨」の生きる場は、
今も大空にあった。
歴史の裏で、この世界の存亡を賭けた「謳われぬ戦争」を戦い抜いた、
「謳われぬ英雄」達の母艦。
その戦いを知る人間達は、今もその雄姿に、その名に対して敬意を払う事を忘れない。
そして、鋼の方舟と共に戦い続けた勇士達に対しても。
現在も、パライソの町の人々にとって、
ファッティホエール号は馴染み深い存在だった。
パーシヴァルやマリン、
町の郊外に研究所を構える科学者、プロフェッサー・クロノと、
その助手のジョンがファッティホエール号に乗り込み、
戦っていた事も、町の住人達は知っていた。
今もファッティホエール号には、彼等の仲間達が乗っていることも。
また、パライソ郊外に別荘を構えるイオ・レーヴェ…レーヴェ財閥現会長が、
現在もファッティホエール号の面々と…
ファッティホエール号を所有するアブニール社と協力関係にある事も、
町の人々にとっては周知の事実だった。

港の係員に通信を入れ、無事に港に着水したファッティホエール号は接岸。
パーシヴァルとマリンもまた、接岸したファッティホエール号の傍に辿り着く。
やがて、格納庫の扉が開き、中から一人の男が姿を覗かせた。
「よおっ! はるばるお疲れ様!」
その男を、パーシヴァルは手を挙げて、笑顔で歓迎する。
「久しぶり!」
艦内から姿を覗かせた男も、パーシヴァルとその隣に居るマリンの姿に気付くと、
手を挙げて合図を示し合せる。
クロエ・ユウ。
ファッティホエール号の艦長であり、
「謳われぬ戦争」にて、カメダ軍団を打倒した勇者達の中心となった男である。





「それでは、俺達の再会を祝して、乾杯!」
「「「「「「乾杯!」」」」」」
パーシヴァル、マリン夫妻とパーシヴァルの両親の邸宅にて、
息子夫妻を交えた七人の男女が、笑顔と共に杯を交わしていた。
(とはいっても、お酒ではなくお茶やジュースだが)
「遠路はるばる、本当にお疲れ様。」
「五人とも、元気そうで何よりだよ。会社も銀行も、順調みたいでさ。」
「うん! みんなの…たくさんの人達のおかげさまでね。」
元気印の笑顔で答えたのはユイ。
父・トウヒの跡を継ぎ、アブニール社の若女社長となった彼女は、
家電企業へと転身させた会社の事業を順調に進めている。
「こっちもね。テネジーにも、本当に色々と助けてもらってるよ。
 たくさんの人達に助けてもらっているけど、
 やっぱり、テネジーに一番助けてもらってると思うし、
 テネジーの助けが一番嬉しいよ。
 最高の妻をもらえて、本当、僕は果報者だよ。」
「旦那様を献身的に補佐するのは、奥さんである私の務めですから。
 …でも、嬉しいなぁ…。
 果報者なのは、私も同じですよ。
先生に、いつもいつも、いっぱいいっぱい愛してもらってますから(はぁと)
昨日だって、明け方近くまで…」
「ぶっ! ストップ! テネジー、悪いけどそれ以上は…」
隣に座る妻の続けそうな言葉を察知したところで赤面して噴き出したアケチは、
急いで続こうとした妻の口を制止する。
「…ぁ…ご、ごめんなさい、先生…。」
夫に制止されて、妻は一層照れ隠しの笑みを浮かべた。
ユイがそうしたように、アケチも現在は父親の仕事を継ぎ、
銀行の若頭取という立場にある。
学者としての活動も続けているが、
現在は世界情勢の関係上や、頭取の地位を継いでさほど時間が経っていない事もあり、
学者としての活動は休業中の様子。
そして、彼の妻のテネジー。
元は国際テロリスト・カメダ軍団の一員であり、
パラダイス・カフェの従業員でもあった彼女は、
あの戦いの中で相思相愛の仲となったアケチと結ばれ、
現在は彼の妻として、若頭取の仕事を献身的に補佐している。
「お互い…いい奥さんをもらったな、アケチ!
 マリンだって、俺の嫁だって、最高の嫁だぞ。世界一だ!」
「お、お前…! そこまで…」
親友に負けじ放たれたパーシヴァルの熱い言葉に、
マリンも瞬時に表情を赤くしてしまう。
恥ずかしいけど、嬉しくて。
「全く…だね…。」
親友の言葉に、静かにも、はっきりと、照れた表情を浮かべつつ、アケチも応える。
テネジーも、満面の幸せな笑みを浮かべていた。
「…ご馳走様だな、ホント…」
そんな幸せな二組の夫婦を、嬉しそうに、同時に、羨ましそうにも見つめる、
ユウ、ユイ、そして…。
「ところでアケチ、お前、前に会った時よりまた痩せたな。」
「…察してくれないかな…。…そういう事なんだよ…。」

「…そうか、二人もそういう事情で忙しいんだな…。」
「ああ。先の大戦は終わったとはいえ、終戦の混乱はまだ各地で続いているからな。
 紛争の火はまだいくつも燻っている。」
「だから、今の僕達の主な任務は、火消しをする事なんだ。
 火が大きく燃え上がる前に、出来るだけ早く、すぐに消化できるようにね。
 …あんな戦争みたいな悲しい事は、もう起こしてはいけないんだ。」
「空族の時代が終わっても、空族にも火消しの一助は出来る。
 …戦うさ。俺達にもその力があるなら、これからも、そのために…。」
「僕達が生きていくこの世界を、
みんなの…この世界で生きる人達の幸せを守るためにも…。」
「何か力になれる事があったら、また俺達も、手を貸すからな。
 負けるなよ、二人とも…。」
「負けないさ、俺達、二人なら。なぁ、ヒカル。」
「うん。ユウと一緒なら…!」
夫婦の言葉に、強く頷くユウ、そしてヒカル。
かつて「謳われぬ戦争」を戦い抜いた「謳われぬ英雄」達の中核だった少年と、
文字通り、世界の命運…「鍵を握る者」だった少女。
空族の時代が終焉を告げ、世界中が戦場になった大戦が終わり、
時代が大きく転換していく中、二人の戦場は、今も変わらず大空にあった。
二人だけではない。
今も、かつてファッティホエール号に集っていた仲間達の中には、
大空で戦い続けている者は何人もいた。


ユウ達がパライソの町を訪れたのは、
アブニール社とパライソの町にある家電企業(ミソラの働いている修理工場が発展した企業)
との契約と協力のためでもあった。
今から遡る事二日前、
ブランシェで終戦後初めて世界各国の電気工学者達が集まっての会議が開かれ、
ファッティホエール号の仲間の一人で、
現在は高名な電気工学者として名を馳せ、アブニール社の重役でもあるレンも
会議に出席、参加する事になり。
それに彼女に同行する形で同じく仲間のアカリもブランシェの街に滞在する事になった。
会議の期間は一週間。
その会議期間中の日時に、ユイ達もパライソに向かう事になり、
現在ちょうど休暇をとったユウ、ヒカル、そしてアケチ夫婦も伴って、
五人はパライソの町を訪れたのだった。
用事となる契約の打ち合わせの日時は翌日。
この日は、ユウ達はパーシヴァル・マリン夫妻をはじめ、
パライソの町に住むかつての仲間や友人達の許を訪れ、旧交を温める予定だ。


「あ、今のうちに二人に渡しておかなくちゃ…。はいこれ。私達やみんなから。」
「サンキューな。」
ユイ達が用意していたいくつもの品を、身重の妻に代わってパーシヴァルが受け取る。
「…こんなにも、たくさん…」
手渡されたいくつものプレゼントに、マリンは喜びに溢れた声を漏らす。
「このベビーウェアはね、私とヒカル君が編んだの。」
「…どう、かな…?」
マリンは彼女達の編んだ二着のベビーウェアを手に取ると、まじまじと見つめ、眺めた。
「かわいい…。それに、なんだか懐かしくて、不思議な感じがする…。」
「そのベビーウェアはどっちもね、
私とヒカル君が赤ちゃんの頃に着ていたものを参考にして編んだの。」
「ベビーウェアを編むのは初めてだったんだけど…どう、かな…?」
ユイに続いて、照れ臭そうに言葉を紡ぐヒカル。
少女の頃の面影が強く残る表情だった。

二人がまだ赤ちゃんの頃に着ていたベビーウェア。
それもどちらも、彼女達の母の手編みのものだった。
牧歌的なかわいらしさの、ユイのベビーウェア。
神秘的なかわいらしさの、ヒカルのベビーウェア。
どちらも、二人の優しさがつまった素敵なプレゼントである事に変わりは無い。

「ありがとうな、二人とも。二着とも、生まれてくる子に大切に着させてもらうよ。」
二人の「母」の娘への愛情がつまったベビーウェアは、
今度は、彼女達の大切な友人に…
もうすぐ「母」になる女性に、生まれてくる新しい命に、受け継がれて…
二つの愛情が、また新たに未来へと繋がる。

その他にも、たくさんの素敵な贈り物が、夫婦に贈られた。
今日二人の元を訪れた五人からだけでなく、
五人へと託された、
ここに居合わせていない、彼等の大切な仲間達からの物も。
(中には、母親先輩でもあるイーベルやヒトミ達から贈られた、
育児などに関してのアドバイスノートなども。)
贈られたプレゼントの一つ一つ…全てが、
夫婦にとっての、新しい、大切な宝物だ。


「…もうパーシヴァルとマリンもお父さんとお母さんか…」
「先、越されちゃいましたね…」
ユウに追従して呟かれたアケチの声。
その言葉は、自身にも、テネジーにも、
そしてユウと彼女の隣に居る二人の女性にも向けられたようだった。

「…マリンさん。」
「ん?」
「本当に、大きくなりましたね。」
「だろう。大きくなるってわかってはいたけど、
お腹こんなに大きくなっちゃって、最初はびっくりしちゃったよ。」
「…お腹もですけど……ここも…。」
そう言ってテネジーが手で覆ったのは、
マリンもテネジーも大きくたわわに実っている、女性を象徴するふくらみ。
「…そりゃあ…ここも妊娠すると大きくなるらしいからな…」
「絶対今の私より大きいですよ…。ぐすっ…負けた…。
 みんなでファッティホエール号に乗ってた頃は、私が一番だったのに…。」
「く、悔しがらなくてもいいだろ…。それに、多分テネジーに子供ができたら、
 大きさは俺の負けになるよ、多分…。」
思わずマリンも苦笑い。
この会話には男性陣もちょっと顔を赤くしてしまいます。

「…予定日、もうすぐなんですよね。」
「うん。もうすぐなんだ、って、身体でも実感してる。
 ついこの間まで、この子、頻繁にお腹の中で蹴ったりしていたのに、
 最近はあまり動かなくなったんだ。
 もうすぐ生まれてくるから、赤ちゃんも動きにくい状態になったんだって。
 他にも、いくつもサインが起こってるんだ。」
大きくなったマリンのお腹を、ユイはまじまじと見つめる。
「少し、触ってもいいですか…?」
「ああ。」
ユイの手は、おそるおそる、マタニティドレス越しに、マリンのお腹に触れる。
「…あったかい…。」
そのあたたかさは、体温から得られるものだけではないと、ユイは思った。
お腹の中に育まれている、新しい命のぬくもり。
そして、命を包む、母の優しさのぬくもり。
とても神秘的で、美しく、優しいぬくもり。
そのぬくもりは、ユイにも幸せな気持ちをもたらしてくれる。
「マリンさん。」
「どうした、ヒカル?」
「僕も…触らせてもらって、いいですか…?」
「うん、いいよ…。」
ヒカルも、おそるおそる手を伸ばし、ユイと同じく、
その美しく、優しいぬくもりに触れる。
(なんてあったかいんだろう…。)
二人は、共に感じた。
新しく生まれようとしている親子のあたたかさを。
「…わかるか?
 今、お母さんの大切な二人の友達が、お前に優しく触れてるんだぞ?
 早くお前の元気な顔も見たいって…。
 いつでも元気に生まれて来いよ。
 お母さんも、お父さんも、みんなも、お前の事を待っているからな…。」
そして、今度はマリンの優しい手が、お腹に触れる。
慈愛に満ちた声で語りかけながら、愛おしくその命を抱き締めるように。
息を呑むような、美しい姿だった。
ユイも、ヒカルも、テネジーも、アケチも、ユウも、そしてパーシヴァルも、
マリンの見せた美しい「母の顔」に見惚れずにはいられなかった。
かつて、絶望の淵にいた少女は、
更に美しく、幸せな顔をするようになったのだ。

ユイとヒカルがマリンから一旦離れたところで、
今度はパーシヴァルが、優しくマリンのお腹に触れた。
「パーシヴァル…。」
今度は、最愛の夫に向けて、妻は優しく微笑んだ。
夫も妻に微笑み返すと、妻のお腹の中にいる我が子に、そっと語りかけた。
「…俺も早くお前の元気な顔を見たいぞ。
 お父さんもお母さんも、お前の事がとっても大好きだからな…。
 いつでも、待ってるからな…。」
「……………本当に…もう…すぐ…みたいだ…」
パーシヴァルの優しい声に応えたのは…少し苦しそうな、マリンの声だった。
「! おい、マリン! まさか、お前!」
パーシヴァルも、そしてユウ達も、マリンの異変に気付く。
彼女の身に何が起こったのか、この場にいる全員が、それを察していた。
「…始まった…みたいだ…。赤ちゃん…生まれてくる…。」




No.105
■捏造祭延長戦「天の秤を正す者・序章」 投稿者:文一郎 投稿日:2012/04/14(土) 20:57

私が警察官になった理由ですか?

…アーサー王になりたかったんですよ、私。

子供の頃に憧れた正義の騎士になりたくて、警察官になったんです。

…もちろん分かってますよ、彼が本当は正義の騎士でないことぐらい。

リチャード王が侵略者で、劉玄徳が野心家であることも知っています。

…それでも、私は好きなんです。おとぎ話の中の正義の騎士が。



天の秤を正す者



<序章>

私の故郷、クインシティは霧の都と呼ばれる。陰鬱な気持ちを助長するその霧が嫌いだったのも、インターポールへの異動を願い出た理由の一つだった。
だが、まさかクインシティよりもずっと南にあるブランシェで、こんなにも陰鬱な霧に出会うとは…少しも予想していなかった。

「こんにちは、よい天気ですね。」

振り返ると、そこには褐色の肌をした女性が立っていた。地中海の太陽に照らされた銀髪が美しく輝いている。女性は、私と目が合うとにっこりと微笑んで話し始めた。

「失礼ですが、インターポールの方ですか?」
「はい。」
「ネグロの奴隷市場の捜査を担当していらっしゃる?」
「捜査本部は既に解散しました。」
「ほう、そうでしたか。」

彼女は驚いたふりをして見せた。…別に、彼女の演技が下手だったから芝居だと分かった訳ではない。
本当に知らなかったら、ブランシェでネグロの事件の捜査官を探す訳がないのだ。

「いったいなぜ解散したんです?」
「失礼ですが、あなたはどちらの社の方でしょうか?…公式な取材でしたら、広報部の方にお願いします。」
「おっと、申し遅れました。私、フリーのジャーナリストをしております、ミーナ=ウッドペッカーと申します。」

そう言って彼女は名刺を差し出した。私はチラッとだけ目を通すと話を続けた。

「捜査本部が解散したのは、事件が解決したからです。」
「解決、ですか?」
「ええ、子供の悪戯でした。」
「あんな大きな絵を…子供が、ですか?」
「はい。ネグロの公安の方に自首があったそうです。」
「ということは、インターポールの方で確認した訳ではないのですね?」

彼女、いや、ミーナは探るような目つきでそう問いかけてきた。

「司法権が国家に属する以上、当事国の同意なしにインターポールが捜査を続行することはできません。」
「その通りですね。」
「ええ。…もう、よろしいでしょうか。この後本部の方に報告に行かなければなりませんので。」

私は手早く話を切り上げようとした。だが、ミーナは歩き始めた私の後ろから、なおも質問を続けた。

「あなたは本当にこれが子供の悪戯だと思っているんですか?」
「捜査本部はそう判断しました。」
「捜査本部ではなくあなたの見解を聞きたいんです。」
「私も同意見です。」

そんな訳がない。捜査員の誰もがそんなことを思っていない。

「本当にただの悪戯だと思っているんですか?」
「ええ、その通りです。」

そんな訳がない。あんな精巧な地図を悪戯で書くはずがない。

「本当に犯人はただの子供だと思っているんですか?」
「ただの子供の仕業です!」

そんな訳がない。あの絵は…あの絵は…





あそこに奴隷として入った者が描いた絵だ!





あの絵に描かれていた部屋を入口から一つ一つたどっていけば分かる。
持ち物を、衣服を全て奪い取られ、体を隅々まで調べられ、檻に入れられ、焼印を押され、そして…売られる。
あの場所で人間としての尊厳を全て奪い去られた者にしか描けない絵だ。
ただの子供が描いた絵であるなんて…あの絵を描いた者に対する最大の冒涜だ!

「…ナージェン商会、です。」
「えっ?」

私は思わず振り返った。ミーナが突然発した言葉の意味が、全く分からなかった。

「捜査本部が解散する直前に、インターポールの上層部とナージェン商会の幹部が極秘裏に接触していました。おそらく、奴隷市場側の意向を受けてだと思われます。」

ミーナの顔は真剣そのものだった。まっすぐな瞳で、じっと私の瞳を見つめていた。

「…なぜ、そのことを私に?」

ようやく私の口から発せられた言葉、その言葉を聞いたミーナはすっと私に歩み寄り、ハンカチを差し出してこう言った。

「あなたの心の中に降る雨が、目から滴り落ちてますよ。」

―――

「ファッティホエール号は102番埠頭ですよ。」
「そうですか、ありがとうございます。」

捜査本部解散から一年、私は正規の仕事の合間を縫ってナージェン商会、そして奴隷市場に対する捜査を続けていた。
もちろん、正規の捜査の間に片手間で行う捜査が上手く進むはずがなかった。だが、あの絵を描いた絵師の存在が、折れそうになる私の心を支え続けた。
そんな折、一つ妙な噂を耳にした。最近、ナージェン商会の一人娘の友人がとある空族団に加入したらしい。
リール海上保安隊の紫竜と呼ばれた名パイロットが無名の空族団に参加…その陰にナージェン商会が、そして奴隷市場がいるなどというのは考えすぎかもしれない。
でも、もしそうだとしたら…突破口が開けるかもしれない。
私は僅かな望みに懸けてみることにした。

「よーし、そろそろ出発するぞー!」
「すみません、あなたがクロエさんですか?」
「えっ、そうですけど…あなたは?」
「ゴーランド商会のゲオルグ=ウズーレと申します。実は、ネグロまで急いで行かなくてはならない用事が出来まして…きちんと代価はお支払いしますから、乗せていっていただけませんか?」
「そうですか…ユイ、アケチ、別に乗せてもいいよな?」
「いいよ!」
「私も別に構いません。」
「了解。…すぐに出発しますんで、早く乗ってください。」
「ありがとうございます!」



ジョージ登場イベント

発生条件:イーベルが仲間にいる状態でリールから出発する



No.104
■<空族祭 打ち上げ会編> 投稿者:BLUE [URL] 投稿日:2012/03/28(水) 22:36
挿絵あり
※なんかもう色々お借りしました。そしてスーパーキャラ崩壊をお許しください。


暗い路地を歩く男が一人。

アイハラ「あー終わった終わった。この3週間は忙しかったなぁ。
 まさかあんなでっかい企画になるたぁ、当の本人も予想してなかったろうに。
 とりあえず粗方編集も終わったし、俺の仕事も終わりかな。
 ・・・うー今日もサムイねぇ。オデンでも食って帰るかな・・・。ん?」

一件の居酒屋に明かりがついている。かなりの大人数なのか、結構な騒ぎ声である。
居酒屋の張り紙を見て足を止めるアイハラ。

『空族祭 打ち上げ会場はこちら』

アイハラ「ええええええ!?打ち上げ会やってたのぉ!?アタシ、聞いてない!」


━━ 居酒屋 「星狐」 ━━

わいわいがやがや

カノン「あぁ~~ん?ミーナ、全然飲んでなひじゃん?(ひっく)
 もっと飲めよぉ、ほらぁ~!」
ミーナ「あなたは飲みすぎです;」
カノン「あああ!?飲みふぎってことが、ことが、あるわけ、ないでしょぉ?(ひっく)」

ガラッ!

アイハラ「アーーーレーーー!? 皆さんできあがってらっしゃる!?」

ウゲツ「あ!アイハラさん!」
アイハラ「おおう、ウゲツくん、フッキー。」
シルバー(白瀬)「あら"藍原"。来たのね。主催の1人の癖に来ないもんだから、
 みんなして薄情者だと話てたところよ。」
アイハラ「いつも俺の事そんな風に影口してんの!?
 いやいや、俺今日打ち上げがある事聞いてなかったんだよ!」
ウゲツ「え?でもカノンさんが・・・。」
アイハラ「カノンが・・・?」

 カノン「あ~るぅえ~?アイハラ!おっせーぞテメー!(ひっく)」
アイハラ「あ!おせーじゃねーよ!俺今日の事きいてなかったぞ!」
 カノン「バーカ!ちゃんと今朝紙渡したろぉ~?この紙!ほらぁ!」

尻のポケットから封筒を”2枚"出すカノン。

アイハラ「やっぱお前がもってんじゃねーか!!」
 カノン「ああ? うーん・・・ま、いいじゃん?」
アイハラ「てめぇええええ!!」
 ミーナ「アイハラさん、私の妹がホントにスイマセン・・・。」
アイハラ「う。ミーナさんに言われると弱るな・・・。」
 カノン「男の癖にケ○の穴ちいせーんだよオマエは!」
アイハラ「ちょっとは自重しろやオタンコナス!」

ウゲツ「アイハラさんとカノンさん、初めてコンビ組んだのに
  長年のコンビみたいですね・・・。」
シルバー「・・・まぁああいうヤツだから。ちょっとアイハラ。
  そこのバカ女とは撮影で散々しゃべったんだから、他の人に挨拶してきたら?」
アイハラ「む、そうだな。せっかくだしね・・・。」


━━ 各テーブル ━━

  ピン「おーい! こっち酒が足りてないぞぉー!?」
シンドウ「相変わらずザルだね、君は。もう何本あけてるんです。」
  ピン「うるせー!今日飲まなくていつ飲むんだよ!」


フェイ「今回アクションはいっぱいやったけど、ジン達みたいな
  コントもやってみたかったかなぁ。」
カズ「せやせや!演技とはいえ、フェイと殺し合いやるのは辛かったで~。
 ジンならいくらでもどつけるんにな!」
ジン「どういう意味や!大体なぁ、これでも結構シリアスな役やったんやで?
 アクションもえらい量こなしたし、終盤ユウキが筋肉痛でグダグダなのを、
 フォローするの大変やったんや。」

カズ「でも女装はしっかりやってたやん。」
ジン「せやせや、ユウキの女装回を撮っとる時、
  初めて来たコウサカさんが素で女の子とまちごうて・・・」
ユウキ「も、もうその話はいいだろ~!?」
イル(天本)「ユウキはんの女装はホンマ似合っとったなぁ~w 」



ネヴィル(ワームホール)「最初お試しキャラでって話だったから、
   あんまり出番ないと思ってたんだが、
   結構出してもらえましたねぇ。表じゃあんまり出番なかったし。」
ババヤガン「いやはや、実に名演でしたよ。私も表じゃさっくり殺されちゃって
   裏には出番がありませんでしたからね。いい役を頂けて嬉しい限りです。」
ネヴィル「ババヤガン、今度はヒロイン役で出たらどうだ?w」
ババヤガン「い、いや、それはちょっと・・・;」
コウサカ「あ、いいですね。私もちょっと見てみたいです。」
スカイン「ヒュー!そいつぁグッドゥなアイデアだぜネヴィルちゃん!
   そんときゃ俺が王子様役やってやんYO?」
ババヤガン「あ、あんまりからかわないでください!///」
一同「 (デレた!!) 」



ボボ「・・・で、結局あんまり変身する機会がなくて、不完全燃焼バッタ~。
  俺もレッドさんみたいにガンダー相手に無双したかったバッタ~。
  レッドさんの活躍超かっこよかったバッタ~。」
レッド「ありがとう。裏サクセスなのにあの格好で動き回るのはちょっと恥ずかしかったがね。」
エンゼル(武美)「え~?その割にはノリノリだったじゃない。
   変身シーンにCGで炎つける時なんか
   「ここの色が・・・」とか「ここの揺らめきが・・・」とかいちいち注文つけてたって」
レッド「よ、余計な事を・・・!」
アルベルト「ワタシはその点、CGなしの体当たりワイヤーアクションで
  グッドでハイスピードデース!もっともそのおかげで、
  14回も骨折してしまいましたけどネ!
  HAHAHAHAHA!!」



スウォン「ああ、アイハラさん。良かった、今日はいらっしゃらないのかと思いましたよ。
  この度は本当におつかれさまです。」
アイハラ「いえいえ、こちらこそお世話になりましてん。あるれ、ヒトミしゃんは?」
スウォン「今はパラダイス・カフェの皆さんのところへ。
  今回は本当にたくさんの人と共演しましたからね。
  皆さんに挨拶するだけでも一苦労ですよ。」

エドアルト「おう、アイハラか!遅かったな!まぁ飲め、とりあえず座れ!
  スウォン!オマエも全然飲んどらんじゃないかぁ!軍規違反だぞ!」
イシナカ「すいませーん!ラーメン!と、ギョーザ3つ!」
イワノフ「ああ、もう食べれない・・・。」
アイハラ「(ああ、空軍メンバーに捕まってるわけか・・・)
  いやぁ~・・・また後でご一緒しますぁ!失礼しまーす!」
(ぴゅー!)
エドアルト「あ!貴様ぁ!敵前逃亡で軍法会議にかけてやる!」
ヘルガ「たわけ!いつまで役になりきってるか!」



  赤炎「でな~青炎のやつ、コンビニでウチを貶めて・・・あ!原やんやんか!
    なんや来てたんか、おつかれさまやで~♪」
アイハラ「あーカズちゃんおつかれ~・・・って赤炎ちゃん!?」
  赤炎「え!?なにその反応!傷つくわぁ~。」
アイハラ「・・・素は関西弁だったのか・・・。」
  赤炎「そらそうやん、ウチら大江カズナの弟妹みたいなもんやもん。」
アイハラ「いやいや、11じゃあピピガガ言いつつも標準語だったじゃんかよ。」
  赤炎「あれはそういう役やったから。結構ムリしてたんやで?」
アイハラ「(ますますカズのクローンでしかねぇ・・・。)」

  青炎「・・・まぁ、俺は標準語なんだけどな。」
アイハラ&赤炎「なんでやねん!!」



 ジョン「・・・ねぇ、ず~と気になってたんだけど。
  その包帯姿でどうやって日常生活送ってるの?」
マゼンタ「ん?特に困る事ないけど。」
 ジョン「ええー。ご飯とかどうやって食べるのさ?」
マゼンタ「こうやって・・・。」
 ジョン「ん? ・・・お?おおお!?すげぇえええ!そういう仕掛けになってたのか!」
アロー「え?何?何?私にも見せてよ。」
マゼンタ「ね?特に問題ないだろ?」
 ジョン「へー。ビックリした。そうだったのかー。」
アロー「私はスルーかい!」



オオガミ「やぁシアン君。今回は随分頑張っていたね。」
シアン「コレはコレは、先代社長。いえ、演技はなれていますから。
  ・・・まさか3役やるとは思っていませんでしたが。
  それを言うなら社長こそ、今回は大変だったのでは?」
オオガミ「ん、まぁな。いつもとは全然違う役柄で、だいぶ疲れたよ。
  かなり笑ったり大声だしたりしたものだから、顔が筋肉痛だ。」
シアン「はは、どうぞお大事に。」



メリッサ「たとえこの体がいくら燃え尽きてもいい~さ~♪」

グントラム「だあああ、いい加減あの女の歌は終わりにしてくれ!酒がまずくなる!」
ラスト「そうか?俺は結構好きだけど。」
メダチ「へーい!メリッサ!加勢するぜ!君の歌と俺のダンスが
  合わされば、どんなヤツでも俺たちに釘付けだ!」
ラスト「え~。メリッサちゃんだけでいいよ~。」



 ニノ「おじさーん、チョコパフェとアイスバームクーヘン!」
モモコ「さっきからデザートばっかりではないか!撮影中あれだけ食べておったのに!」
 ソウ「いいじゃん、好きな物食べれば。こんなチャンスめったにないし」
サーシャ「甘いものばっかり食べてると虫歯になるってお母さんが言ってたよ。」
 ゾネン「ちゃんと栄養のあるもの食べないとダメなんだよ!」
ジョーヌ「おじさーん!海鮮サラダ!」
 ニノ「ちぇっ。女はくちうるさいな~。」
 ソウ「オレもニノみたいにおかし食べながら撮りたかったなぁ。」
 


ヨミチ「アンタとも久しぶりに会えて楽しかったわ。 カメダ・・・たち?うん?どっち?」
カメダ「おかしいでやんす!オイラがラスボスのはずなのに、全然活躍できてないでやんす!」
メカ亀田「表サクセスからわざわざキタのに、オイラもろくなメにアッテないでやんス!」
「「ああ~~ 不憫でやんス~~」」

ヨミチ「め、めんどくさ~・・・。」



パーシヴァル「よう、おつかれ!二役もやって大変だったな!」
マリン・ヴェール(夏海)「どっちも濃い役だったからな。かなり気をつかったぞ。」

※夏海ちゃん(二役演じ分け)=ヴェール・マリン
 夏海ちゃん(子役)=ジョーヌ

パーシヴァル「気をつかったのは俺も一緒なんだけどな~。
   その、なんだ、アレなシーンも多かったし・・・。」
マリン「あれで気をつかったつもりだったのか!?」
パーシヴァル「えー!?」



モモカ「はにゅ~・・・。あにゃ・・・。」
サクラ「うにゅー!?モモカちゃんにキャラをパクられた!」
ツバキ「違う違う、オレたちゃらっきょで酔うんだよ。こいつはらっきょの食いすぎ。」
サクラ「らっきょ?あ、ホントだ。レッドさんもお酒と一緒にかじってる・・・。」

レッド「(ぎくっ)」



ミソラ「う~・・・どいつもこいつも、あたしの事
  子供扱いしやがって~・・・(ひっく)
  あたしだってもう大人なんだぞぉ~・・・。」
ジョージ(渦木)「あ!ミソラさん、未成年がお酒飲んじゃだめでしょう!」
ミソラ「うるへー!大人らっていってるでしょー!」

ばたばた!

 エーコ「あらあら、背伸びしちゃってかわいいわね。」
ジョージ「悠長な事いってる場合ですか。手がつけられませんよ。」
カミカワ「あー、レッドローズにしてた方が大人しくなるぜ。」

さっ(飛行機の写真を取り出すカミカワ)

レッドローズ「・・・ふっ。マスター、極上のカクテルを頼むよ。」
カミカワ「マスターじゃねーし、居酒屋にそんなもんねーよ。」
ジョージ「というか、それ役の設定じゃなくて素なんですか。」
カミカワ「いや、まだ役になりきってるんだよ、コイツ。」



カキウチ「なんだとー!?もういっぺん言ってみろ!」
キオカ「あーなんべんだって言ってやるぜ!オマエのとこの格好だせーんだよ!」

ざわざわ

ヒカリ「あわわ・・・なんだか険悪な雰囲気。」
ユラリ「大丈夫です。こんな事もあろうかと既にスタンバイしてあります。(ピピー!)←笛」

ドドドドドド・・・
ハガネ「なんだこの音は?」
 サブ「・・・!? あ、あっちから犬の大群が・・・!!」

オクトパ&幸華メンバー 「うごおおおおおおおおお!!」
ズドズドズドズド!!

ヒカリ「な、な、なんですかこの犬の大群は!」
ユラリ「エクスカリバー"達"だ。」
ナオ「犬は嫌いじゃあないですけど・・・なんでこんなに?」
ユラリ「撮影用のペットっていうのは複数の代役がいるものなんだ。
  某ケータイCMのお父さんも、3匹くらいいるらしいぞ。」
サラ「に、20匹近くいますが・・・;」

ガビンダ「おーう!犬くさいデース!はやく追い出してくだサイ!」
ヨツバ「なんだったら、イヌ鍋にしてくっちまうか。」
カーニー「い、イヌ食うのかカニ!?」
ヨツバ「あん?なんだカニもあるのか。」
カーニー「ひぃいいいい!!」

ブラック「・・・スキヤキはこれ一匹。鍋はダメ。」
スキヤキ「みー。」



  ツチ「あるぅえ~?ソネットさん全然飲んでないじゃないですかぁ~?
   えへへ~もっと飲みましょうよ~。」
ソネット「・・・あなたは飲みすぎです。まったく、自分の限界も分からないのに
  酒は飲むなとあれほど・・・。」
  ツチ「いいから飲みましょうよ~(ドボドボ)」
ソネット「こ、こら!勝手につがないでください!」
 ツチ「え~?ひょっとしてお酒苦手なんですか?かわいいですねーw」
ソネット「な、なんと!?失礼な!軍人たる者、この程度のアルコールに
   負けるはずがないでしょう!!」

(ぐびぐび!!)

  ツチ「おおお~!さすがソネットさん!」
ソネット「・・・・・・・。」 (バタン!)
  ツチ「あれ?」
  


テネジー「あーもう全然料理が間に合わない~;;
  先生のところで一緒にお酒飲みたいのに~。」
カナ「めげたら負けだぞ!火力アップでどんどん料理つくるぞ!!
  はい、ラーメンとギョーザ!いっちょあがり!」

(ばくばく) カナ「ん?」

暴食(天使)「(うまうま)」
テネジー&カナ「 くうぅなあああああ!! 」



━━ FKさん追加分 ━━ 

レン「ぐすっ…やっぱり…ひどいです艦長…最近はユイさんにお熱みたいだし、
  私なんかよりも元気のあるユイちゃんの方が…。」
(ポン)
レン「?!」
ジオット「フフフ、お仲間がいたとはね。私も結構出張ったつもりなんだけどね。
  レンくん、行きつけのバーがあるんだけど、ご一緒にどう?」
レン「ジオットさん!?実質ラスボスなのに忘れられたんですか!?
  ええと…は、はい。お供はしますが…。
  そのお店では、お酒の肴にメロンパンを出したりはしないんでしょうね…。」
ジオット「ハハハ、まさか。というかそのネタいつまで引っ張るつもりなんだい、
  こっちも少々迷惑してるんだよ」

サカイ「おーい」
マガツ「わいらもええか?」
アラタニ「……」
アカリ「フン」

レン「あ、みなさん!ええ、こんなに!?ええと…。」
アカリ「カズったら…。本編ではあれだけ私のこと気にかけてくれたのに、
  お祭りでは専らフェイにお熱だからあたしのこと忘れちゃったんだ…どうせあたしなんて…グスン」
レン「あ、ああ泣かないでアカリさん!」
マガツ「わいそんなに影薄かったかぁー!?まあお試しキャラなのに
  使ってくれた人そこまで多くなかったしなあ」
アラタニ「…ユイの親父とキャラがかぶt」
(ガン!!)
アラタニ「…痛い」
マガツ「気にしてること言うんじゃねえやこの野郎!!」
トウヒ「喧嘩すんなや。わいも打ち上げ、呼ばれてへんし、アハハ」
チヒロ「フフ、右に同じね。まあ、私は死んでるしモデルはパワプロキャラだし」
マガツ「わっ、親父さんこんなとこに!」
サカイ「私もマイナーでしたかね?結構出番あったような気がするんですけどねぇ…。」
ジオット「困ったなあ。僕が知ってる店はあまり大人数は受け入れてないんだよ。
やっぱりさ、戻って皆さんのお仲間に入れてもらった方がいいかな、これは」
レン「えっ、で、でも…」
イーベル「レンさん!!」
レン「! あ、イーベルさん、ティオさん、クロマツさんも?!」
イーベル「娘が心配だ。このままだと私たちだけ泣き寝入りすることになるぞ!!」
ティオ「そうよ、殴り込みに行きましょ!私たちのこと、忘れてんじゃないわよ!ってね。」
クロマツ「ふざけんじゃねぇぞ、あいつら。
一番酔っ払ってる野郎に鉄拳制裁を加えてやる!!!」
レン「は…はい!……ジオットさん。それじゃあ」
ジオット「うん。風の噂じゃアイハラさんも呼ばれなかったというし…
  カノンちゃんをとっちめるのも、悪くなさそうだねえ!!!!アハハハハハハ!!!」
レン「こ、怖い…」

因みにその頃バーニング・ブレイド軍曹は…というと。
「あああああ…私は天国にいるぅ~~~」
パラダイス・カフェにてトオルやヒトミに色々お世話されていたそうな。

またまた一方その頃…
Mr.K「ワタシハウラボス、ワタシハウラボス、ワタシハウラボス…」



━━ 再びアイハラ視点 ━━

アイハラ「肝心のクロエちゃんが全然見つかりませんがな・・・。」

  ユイ「あ!アイハラさん!」
アイハラ「お、ユイちゃん!と、いう事は・・・。」
 クロエ「アイハラさん!良かった!来てくれたんですね。」
 ヒカル「あ、こんばんは。おつかれさまです。」
アイハラ「おーう、仲良し三人組と鍵にぎちゃんじゃない!
  やー良かった。ようやく見つかった。」
 アケチ「僕たちも心配してたんですよ。カノンさんが会の事を
  知らせ忘れてるんじゃないかって。」
アイハラ「(うん、ばっちり忘れてたよ。) みんなおつかれさん!
  やぁ、うまくいってよかったねぇ。」
 クロエ「ありがとうございます。みなさんのおかげですよ。」

ヒカルが詰めてくれた席に座るアイハラ
アイハラ「はぁーどっこいしょ。悪いねー若者の席にこんなおっさん入ってきて。」
 アケチ「いえいえ。」
アイハラ「そいじゃあオレもなんかもらおうかね。」
 ヒカル「えーと、この席にはアルコール類は・・・。」
  ユイ「あ!ワタシとってきます!」
アイハラ「あああ、いいよいいよ。んじゃウーロン茶で。」
 クロエ「ははは・・・、それじゃあアイハラさんも来たし、改めて。」

 「おつかれさま!かんぱーい!」



おわり



No.103
■捏造祭りイベント『語る者無き英雄譚』 投稿者:usuki 投稿日:2012/03/26(月) 20:33

挿絵あり
※ジオット裏切り、ゴーレム起動後――


(航空母艦・デスフライヤ艦橋)

*「ゴーレムが無差別攻撃を……第一、第三、第四航空隊、応答ありません!」
*「――ファントゥーム突入部隊からも定期連絡なし!」
コウサカ「ば、ババヤガン様、カメダ団長が!」
ババヤガン「落ち着いてくださいコウサカくん。……あーはいはい。じゃ、現時点の最高位官として指令を出しますよ。」
      これ以上の戦いは無意味です。連絡が取れる部隊から撤収させてください――
      といっても、既に逃げてる小賢しい連中もいるでしょうけどね」
コ「り、了解……!ババヤガン様、どちらに?」
バ「ああ、ここはお任せしますよコウサカくん。ちょっと、後始末に行ってきますから」
コ「りょうか――え、ちょ!?ば、ババヤガン様ー!?」

…………
………
……


?「……どこに行く?マッドサイエンティスト」
バ「おや、無事だったんですか、双炎のお二人」
赤「…………ッ!」
青「……落ち着け赤炎。暗殺に失敗したのは事実だ。俺達に反駁の余地もない」
バ「その謙虚な所は好きですよ。なあに、あなた方はまだ若い。機会など、これからいくらでもあるでしょう」
青「同情なぞいらん。それよりも、戻ってきて見れば……一体なんだ?このザマは」
バ「……いや全く。ジオットくんにしてやられましたかね」
赤「姿が見えないけれど……あの御飾り団長はどうしたのよ」
バ「一目散に逃げましたよ。……いやしかし、あんなお飾りでも、烏合の衆を束ねるのには必要な人材でした。
  おかげさまで、組織の屋台骨は完全にへし折られましたね。いやはや、終わるときは呆気ないものです」
青「あんたのご自慢の”夜鷹”の群れも、あっさり返り討たれたようだしな」
バ「これは手厳しい。後学のために、しっかり分析はしておきますよ」
赤「他の幹部の面々は?」
バ「ヨミチは負傷でベッドにくくりつけてありますよ。スカイは……いの一番に戦場に飛び込んでいきましたけど、多分死んでないでしょう。
  あなたがたも早いところ、身の振り方を考えたほうがいいですよ?」
青「あんたこそ、早いところケツまくって逃げたほうがいいんじゃないか?」
バ「御冗談を。逃げるわけないじゃないですか。これだけの大きな闘争なんです。
  自分の目で、肌で感じない道理はないでしょう――」

「あぁ……今日は、実に多くを学べそうだ――」

青「……アンタも、やはりイカれてるな。あのジオットって奴と同じくらい」
バ「あんなのと比べられるとは心外ですね。私のほうが、より健全ですよ」
赤「どっちが――むしろ、アンタのほうが数倍タチが悪いような気がするわ」
バ「ふん。しかし……あのゴーレムとやらがジオットくんの制御下にあるのは、些か具合が悪い。
  冗談抜きで伝承が再現されてしまいますねえ。アレは、世界を終わらすことしか考えていませんから」
赤「……止めるつもり?あの化け物を?」
バ「私に迎合しない世界に興味はありませんが、世界なくして私の探求もありえませんからね」
青「……並みの戦闘挺では、あのゴーレム相手には通用しないようだが?」
バ「ふふん、私を誰だと思っているんですか?こんなこともあろうかと、きちんと準備はしておいたのですよ」
青「なんだと……?」
バ「では御機嫌よう、復讐鬼のお二人。……いずれまた、見えるときを楽しみにしていますよ」

…………
………
……


(航空母艦・カタパルトデッキ内)

「……チャンション。残存部隊の指揮はいいのですか?」
「敗残の軍に統率も何もありはせん。私の役目は、もう終わったのだ」
「そうですか……しかし貴方も物好きですね。私が言うのもなんですが」
「なに、艇が一機余っているというのでな。どうせ身体も空いていることだ……貴殿に手を貸すのもやぶさかではないさ」
「まあ、感謝はしておきますよ。さて、操縦法はマニュアルの通りです。
 貴方なら問題ないでしょうが……何か質問はありますか?」
「一つだけ。ババヤガン……こいつは、本当に飛べるのだろうな?」
「……請け負いましょう。この新型動力の実験にて殉職した、数多の英霊に誓って」
「いいだろう。では、行くとしよう」
「ええ。人の叡智の結晶――ブラックヘイズ号の初陣ですね」

…………
………
……



(ファントゥーム近郊空域・離脱中のファッティホエール号)


ヘルガ《――カメダ軍団の旗艦が撤退を始めた。我々は残存戦力をかき集めて追撃に向かう!
    各機関に応援を要請しろ。絶好の機会だ、ここで一網打尽にしてやれ!》

ツチ「ってことらしいですが……どうします?」
ソネット「……我々の今の足回りの状態と、損耗した航空戦力では、どうにもなりませんね。
     追撃は、彼らに任せることになるでしょう。むろん、艦長がそれを良しとするかはわかりませんがね」
サーヤ「……やっと……終わったのね…………あれ?」
レン「どうしたの、サーヤ?」
サーヤ「……今、何かが、物凄いスピードで空へ飛んでいったような……?」
レン「え?でも、電探には何も……?」
ピン「おいおい、まぁたワイルドハントとやらじゃねえだろうな?」
ソネット「……それはないでしょう。……やもすれば、もっと厄介なシロモノだったかもわかりませんが」


…………
………
……



「……ファッティホエール号、射程圏外へ――いいのか?」
「ええ。別にもう廃れた組織に忠を尽くすつもりもありませんし。私の予測を越えたイレギュラー、実に興味深いですしね」
「……全く、度し難い。まあ――私としても、彼らの前途には期待をしているのだがな」
「おや。ドライなあなたらしくもないですね」
「ふん。しかし――この機体。もし実戦投入が速ければ、彼奴等などあっという間に殲滅できていただろうな。
 ……現に、今ならば確実に撃墜できた」
「策士たる貴方らしくもない。所詮は『機運』の問題ですよ……正面からかち合えば、勝負などどう転ぶかわかりません」
「それを差し引いても、だ。ジェットエンジンによる音速に迫る最高速度と、フルステルス構造による電探欺瞞……
 あらゆる面で現行の戦闘艇を遥かに上回る性能だ。まさに、あのホーンドオウル号の後継にふさわしい」
「ま、おかげでコストが半端じゃなくなりましたがね。一機で国の財政が傾きますよ」
「それでもコイツを欲しがる国などごまんとある。……まったく、恐ろしいものを作ってくれたものだ」



◆ブラックヘイズ号

ババヤガンが、持ち前の技術力と、カメダ軍団の予算と人員をフル活用(悉く使い潰して)完成させた超々高性能機。
水上艇ではなく、車輪を備えた陸上機。
曲面を中心としたデザイン、レーダー電波を撹乱する特殊材質を利用し、高いステルス性を持つ。
さらに、低非探知レーダーの実用化により、レーダーを使用しても逆探知されにくい特質を持つ。
さらに度重なる(人体)実験によって急ピッチで実用化されたジェットエンジンを二基搭載しており、最大速度はおそらく超音速に至る。
そのため、専用にあつらえた『対Gスーツ』の着用なしでは、操縦することもままならない。
まだこの世界には『空対空誘導ミサイル』が存在しないため、事実上この速力の戦闘機を捉えることは不可能に近い。
例外があるとすれば、フルスペックのギリュウや、サージュ号に搭載されたレーザー兵器くらいのものであろう。
ジェットエンジンの利点である高速性、そして高高度飛行能力は現行の水上艇を遥かに凌ぎ、
まさしく空の王者と言うに相応しいスペックを誇っている。
……ただし、生産コストは尋常なレベルではなく、二機を試作しただけで危うくカメダ軍団の資金繰りを頓挫させかけた。
(技術力の粋を駆使すれば、採算さえ無視できればなんでもできる、ってことらしいです)

武装:内装20mmガトリング砲×2、内装空対空ロケット、そして――



「ま、ここまでのオーバースペックでなくば、今こうして浮上中の遺跡を追いかけることはできなかったわけで。
 不幸中の幸い、とでもいったところでしょうかね」
「たしかに、レシプロ機ではこんな高空まで舞い上がることは不可能だっただろう。
 ……しかし、なぜこの期に及んでファントゥームを追う? まさか、遺跡の住人にでもなる気か?」
「まさか。……いやね。なぜ、あのゴーレムが『不死身』と冠されるか、気になりませんか?」
「伝承でのことだろう。神仏にも等しい力を持っているが故に不敗であると、そういう意味ではないのか?」
「それはそれでロマンがありますが……実の所、もっと現実的な路線かもしれません。
 とある筋から聞き入れた伝承が確かならば、あのマシンは――」
「……!! 視認した。そうか……そういうことか……!」
「ええ……『自律修復機能』とでも申しましょうか。原理はわかりようもありませんが……」
「……だが、あれは既に操縦座を破壊されていると聞いたが?」
「……自己修復する機械が、その程度で止まるわけがないでしょう。……ほぉら、動き出しましたよ!」
「ッ――なんて、非常識な!」
「……素晴らしい。たとえ操縦者を失っても――自律駆動で戦いを続ける。兵器としては最高の一品ですね」
「ふん?また随分と含みのある言い回しだな?」
「思うところがありましてね。あのゴーレムとやらは……なぜ自律駆動ができるのに、搭乗者を必要とするのでしょう?」
「……そうだな。言われてみれば、何故………ババヤガン、貴殿の意見は?」
「仮説ですがね。あんな巨大な機械を自律駆動させ、空に巨大な空中都市を浮かばす……
 そこまで進んだ科学力を擁した者達も、こう判断したと考えるのが自然でしょう――」

「――機械では人間に勝てない、と」

「ま、そりゃ当然ですよね。如何に高度に発展しようとも、所詮機械は機械。
 ……霊長を騙る人の『叡智』が、そんなものに遅れを取るわけにはいきません」
「…………ッ、フハハッ」
「どうしました?」
「いや……なんだ。貴殿は、随分と人類を買っているのだな」
「当たり前ですよ。無能で無知で自堕落な輩は大嫌いですが」
「……フ、なかなかに手厳しい。それで?標的はあからさまに、起動体制に入ってるみたいだが?」
「一回駆動すると、任務終了まで止まらないようになってるんでしょうね。くわばらくわばら」
「動きそのものは鈍っているようだな……やはり、搭乗者なしでは、フルスペックとはいかないわけか。
 さて――では、我等の『秘密兵器』の出番かな?」
「ええ。……自律誘導飛翔兵器『反応弾』スタンバイ。古代文明の遺産は、古代文明の遺産で片付けるとしましょう」
「……ゴーレムが飛翔を開始。遺跡から離れたぞ――だが、未だ半信半疑だな。
 この弾頭たった一発で、一国に大打撃を与えた、というのは」
「なぁに、団長が提示したスペック通りなら、ヤツを消し飛ばすくらいはなんとかなるでしょう」
「しかし、いいのか?あの機体も、貴殿にとっては貴重な情報の集積だろう?」
「全壊にしたってデータは取れます。さて、いささかガラではありませんが――」



「愛する我等が人類種でも、救ってみるとしますかね――」



(ズ……ドォ―――ン!)




■補足

・ガンダーゴーレム再起動

……ババヤガンの推論は半分正しく、半分間違っている。
ガンダーの『起動』には人の介入を必要とするが、『駆動』においてはその限りではない。
かの破壊兵器の炉心に火を入れるには、誰がしかの強烈な感情をくべ、火種としなくてはならない。
この兵器のある種の安全装置として働いているシステム。
一旦起動すれば、あとは自己修復を繰り返し、課せられた根源命令の完全遂行まで破壊を続行する。


・自律誘導飛翔兵器『反応弾』

……要するに高度なファイア・アンド・フォーゲット能力を持った空対空核ミサイル。
本来はガンダーの備えた迎撃機構や、物性バリアにより威力が減衰されるシロモノだったが、
超人な誰かさんや命知らずな誰かさんのおかげでバリア発振機や迎撃システムに支障を来たしていたため、
上手いこと撃墜に成功した模様。ちなみにこちらの弾頭は伝承のものと異なり、
純粋水爆に近いものでほとんど汚染は無かったようだ。



■ババヤガン・アルバム
条件:ナイトレイダーを撃退してクリア

その後、地下に潜った彼女は再び、表舞台へと舞い戻ることになる。
彼女が招聘されたのは、某超大国が主催した、かつて彼女自身が用いた『反応弾』についての研究計画。
それが後に、世界じゅうを巻き込んだ大戦に終止符を打つことになる『ある爆弾』の開発に結びつくことになる。

その実験の最中……原料物質に触れすぎた彼女自身も身体を蝕まれ、細胞の変質による不治の病を患ってしまう。
だが、それでも彼女はめげなかった。余命を宣告されながらなお、自らの身体を被験体とした、治療薬の研究に勤しみ……
最後の最後まで、その存在の全てを科学の発展に捧げた人生に、幕を引いた。

多くを殺し、多くを救い、そしてさらに多くの人に科学による利器と豊かさをもたらした鬼才。
その功罪は、果たして同じ人の身に計りきれるものではないのだろう。
……ちなみに。彼女がその技術開発で成した莫大な財は、
現在もなお、先進的な知見と技術を見出した科学者に報奨として贈られている――



No.102
■ウゲツとアイハラ君 投稿者:雨夜 投稿日:2012/03/24(土) 00:14

ウゲツ「じ~…」

アイハラ「え、あの~…俺の機体と顔に何かついてます?」

ウゲツ「なあアンタ…この機体で大丈夫なのか?」

アイハラ「あ~もう慣れてきたよ。」

ウゲツ「機体名は…しんかい君?ああっ!やっぱり!
ボロッちい癖に数ある激戦を生き抜いてきた飛行艇があるって!パイロットは君だったのか!」

アイハラ「え、ちょっと待って。俺…ひょっとして有名?」

ウゲツ「当たり前じゃないか。プロのパイロットの間じゃ噂で持ちきりだった。
機体名はともかく、操縦者までは誰もわからなかったし…
会えて光栄だ。
機体もまさかこんな形で拝めるなんて。うわ、装甲ボロボロじゃないか。エンジンもずいぶん古いし…。」

アイハラ「俺だって、改造したいし武器だってつけたいよ。けど、金なくってさあ…。こんな装備でカノンの我が儘に付き合わされてさ、機体も心もボロボロだよ…。」

ウゲツ「よく生き残れたな…操縦の腕は本物だ。同じ空族として尊敬するよ。
…あ、そういえば、仲間の1人が「一回ぐらい撃ち落としてみたい」とか言ってた…あと、上司が一回でいいから刀で真っ二つにしたいって。」

アイハラ「どっちも物騒だな!」

ウゲツ「それだけ有名なんだよ。撃墜したら相当凄腕だって言われてるんだ。」

アイハラ「はあ…胃が痛くなってきた…ついでに寿命縮みそうだ。
…なあ、君はチーガオでお医者さんの手伝いしてるんだろ?そこに転職とか…できるかな。」

ウゲツ「クラガさんの所か?出来るとは思うけど…勿体無い。」

アイハラ「は?勿体無い?」

ウゲツ「それだけの腕があるのに自分からやめるだなんて、やっぱり勿体無いって。
…転職先なら、俺が所属してた組織を紹介するよ。あそこなら設備も揃ってるし、機体の改造だっていつでもできる。」

アイハラ「それ本当か?」

ウゲツ「俺も調子を取り戻したら戻る予定だし、その時は一緒に行こう。あれだけボロい飛行艇でここまでこれたんだ。最高の装備を施せば、きっと伸びるよ!」

アイハラ「…!ありがとう!えーと、ウゲツ君!」

ウゲツ「どういたしまして、えーと…」

アイハラ「…アイハラな。」

ウゲツ「そうだそうだ、アイハラ君!」

アイハラ「くううやった!
漸く一筋の光が見えてきたッ!」

ウゲツ「(…あれ、さっき俺が言ったこと忘れてないかアイハラ君?

…多分、一緒に行ったときに「一回だけでいいから撃ち落とされなさいよ」って言われて大変な目に合うだろうな…。アイツや隊長に撃ち落とされないといいんだけど…)」

アイハラ「いやー本当にありがとうウゲツ君!」

ウゲツ「(こんな喜んでるし、本人に言いづらいなあ…)」


No.101
■ウゲツとジン達 投稿者:雨夜 投稿日:2012/03/24(土) 00:14

ウゲツ「(?
なんだあの子。
さっきからキョロキョロして。)

おーい、君!」

???「ビクッ」

ウゲツ「驚かなくっていいよ。
困ってるみたいだから声をかけたんだ。パリヴァールは初めて?」

???「そんなことはないんです、あの…ウゲツさんですよね?」

ウゲツ「え?何で俺の名前を知ってるんだ?
…ひょっとして友達にイルって子がいる?」

???「え、はい、まあ…。さっきまで一緒にいたんですが、はぐれちゃったみたいで。」

ウゲツ「ああやっぱり。
…イルを探すんだったら俺も手伝うよ。」

???「いいんですか?」


ウゲツ「一応、友人だから。
…けど知らなかったな、イルにこんな可愛い女友達がいたなんて。」

???「…今なんて?」

ウゲツ「君みたいな可愛い子が、イルの友達なのかって。」

???「えっと…気づいてないんですか」

ウゲツ「え?何が…」

ジン「お、ウゲツー!」

ウゲツ「!、ジン!
ちょうどいいところに!」

(ギュッ)

???「え、ちょっと、ウゲツさん!?」

ジン「どうしたん、そんな慌てて。
…今手ぇ握っとるそいつは…」

ウゲツ「そいつって…可哀想だろ。
イルを探してるんだけど知らないか?この子、離れたみたいでさ。」

ジン「おま…そいつを女だって思うとるんかい?」

ウゲツ「そうだろ?俺もイルにこんな可愛い女友達がいるとは思いもしなかっ…」

ジン「くく…っ、
ぎゃはははははははは!」

ウゲツ「おまっ、何突然笑いだすんだよ!」

イル「なんや、えらいうるさいなあ…」

ウゲツ「あっ、イル!はぐれてた友達見つけたぞ!
あと、1人で腹抱えて笑ってるこのバカを何とかしてくれ!」

イル「え、ウチ友達と一緒ちゃうで?」

ウゲツ「嘘つけ、だってこの子…」

ジン「おおいイル!ウゲツの奴、ユウキをお前の女友達と勘違いしとるで!」

ウゲツ&イル「「…はい?」」

イル「え…ちょい待ちい兄ちゃん。
こいつが…うちの女友達や思うたん?」

ウゲツ「それしか思い付かなかったんだけど…違うのか?」

イル「プッ…アハハハハハハ!」

ウゲツ「おいこら笑うなよ!
え、じゃあこの子…」

???「え、ええっと…」

ジン「あー、こいつはユウキっつー奴でな、性別は男や!」

ウゲツ「へーぇ…えええええええええ!?
ウソっ!こんな可愛い子が?」

ユウキ「あーもう!さっきから酷いじゃ無いですか!可愛いだのなんだの言われても、俺全然嬉しくないですって!」

ウゲツ「ほ…本当みたいだ…。
…じゃあ何で君、女の子の格好なんかしてるんだよ。」

ユウキ「イルに着せられたんですよ。
この前だって潜入するときにヒラヒラしたの着せられるし…」

ウゲツ「そうだったのか…。
ごめんな、間違えたりなんかして。」

ジン「いやー皆見事に引っ掛かるから笑いが止まらへんわ」

ウゲツ「お前なあ…本人も嫌がってるみたいだし、やめておけよ。」

ジン「…なんやウゲツ、がっかりしてへんか?」

ウゲツ「何言ってるんだよ、そんなわけないだろ。」

ジン「ははあ…さては?
女装のユウキに惚れてたとか?」

ウゲツ「っ、馬鹿!そんなわけあるか!」

ジン「図星やな…長年いるからほんまに解りやすいこっちゃ。
…可愛い女の子見て鼻の下たらしてばっかで、肝心の相手が見つからへんってお前の姉ちゃんが言うとったなあ。」

ウゲツ「そんなこと言ってたのかよ姉さん…!」

ジン「で?今回惚れた感想はどうでっしゃ…おっと!」

ウゲツ「いい加減黙らないと、そろそろ只じゃおかないぞ!」

ジン「殴ろうとした後で言うなや!
しかも義手の方でストレートかまそうとしおって!」

ウゲツ「元々俺は左利きだからな。
ちょうど体を動かそうと思ってたところだ…お前がこの義手で殴られる人間第5号って事で!」

ジン「ほんまにやるんやったら、こっちも本気でいくで!
覚悟しいや!」

ウゲツ「望むところだこのゴリラ!」

ジン「悪人面が言うなや!」

イル「キャハハハ!なんや面白い事になってきたで!」

ユウキ「笑い事じゃないって!こんな道端でガチバトルするなよ二人とも!」

ジン&ウゲツ「「外野は黙っとらんかい(黙ってろ)!」」

ユウキ「えええっ!?」



その後、駆けつけた主人公たちによって喧嘩は止まり、ジンとウゲツは勿論、その場にいたイルとユウキも酷く叱られた…


ユウキ「…何で俺まで叱られるんだよ…」



※補足
・コーラスを助けたときにドラゴンヘッドを四人ぶん殴ったのでジンは5人目。
・時系列は全く考えてません。ユウキとウゲツは面識なしの方向で行きました。
ユウキがウゲツの名前を知ってたのはイルとジン経由。

ウゲツにマガツと悪友設定があったことを思い出し、あのコンビともこんな感じなんだろうなーとか思って書いたらこうなりました。


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